摂津っ子の転職体験談1

 私の転職活動は、用意周到に行われました。開始日は結婚式の翌週の日曜日でした。前日の土曜日はアメフト観戦で気分をよくして、リクルートエイブリックに行きました。大阪は世間が狭いので、誰かに見られていないかを心配しながら、渡辺リクルートビルへ入っていきました。まさか、2005年4月に新天地で働くことになるとは知らず・・・

 結婚したにも関わらず、給料が上がらなかったので、給料が上がればという安易な気持ちで行きました。当時在職していた会社では、正社員の中で一番給料が安かったです。実力ではなく、上司の感情が入った評価をしていたのが、自分だけではなく、他の部署、役員、社長も認めていたので。不当に安かったです。他社ではどんな評価なのかを知りたかったのです。私より格段に知識・教養の欠けた上司が飲みの場で、「お前の無駄な雑学は、絶対に仕事の役に立たん」と言われました。1対1ではなく、大勢の前で。そんなことは一度も感じたことはありません。私にしてみれば、アホとしか映りませんでした。たまたま外国人から営業の電話がかかってきた際に「どんな会話やった」と聞かれて伝えた後、「四年生大学を卒業して英語を喋られないなんて、時間と金の浪費ですね」と嫌味を言ってやりました。上司は部下を選べませんが、部下も上司を選べません。得るものがない上司に見切りをつけて大正解でした。

 結婚して昇進したり、昇給していたら転職はなかったと思います。給料に変化がなかったのが、今にして思うといい結果につながりました。当時の同僚に「結婚して良かったことは?」と聞かれて、ないと答えました。ホンマは、自分自身のキャリアを客観的に見つめなおすことができ、転職できたこと答えたかったのですが、まだ退職を公表していませんでしたので、ないとしか言えなかったですね。

 話を戻します。予約を取っていたので、待合室で待っていました。一応、知っている人がいないかを確認しながら・・・数分間待ち、担当のFさんが来られました。これが運命の出会いでした。今まで、自分だけでは気付かなかったことを体験できたからです。予め作成した職務経歴書を提出しました。エイブリックさんの参考になるページを見ながら、作成しました。大変参考になりました。自分の経歴を伝えるのではなく、相手が望む情報をいかに的確に述べるか。これが一番大事です。独りよがりの経歴を書いたところで、市場価値のない仕事では全く意味はありません。自分ではいいと思っていても、相手(企業側)がいいと思わない限り、絶対に採用には結びつきません。

 Fさんの修正を加えた職務経歴書を7社に送付し、6社も書類選考が通過しました。これをきっかけに私の転職活動は一気に加速しました。家族以外には一切公表せず、秘密のまま進行しました。今まで自分のやってきた仕事が他社で通用するのか?年収はやはり低かったのか?ずっと気になっていたことが明らかになり、転職することを心に誓いました。自分のため、結婚した妻のため。結婚しなかったら、ぬるま湯の前職のままだったかもしれません。結婚して踏ん切りがつきました。普通は婚約したり、結婚したら仕事を変えることはしないと思います。リスクには変わりがないので。でも私の場合は違いました。前職の仕事を続けることがリスクでした。仕事・上司から得るものがほとんどないと判明したからです。20代だったのでまだ転職できましたが、30代で続けていれば他社では通用しないスキルしか身につかないことが明白でした。

 転職活動をすると、後ろめたくなったり、会社の同僚を裏切るような気分になるかもしれません。普通はそうだと思いますが、私は全くありませんでした。転職するのが当然、会社と上司を見捨てて当然だと思っていました。決算の9割以上を作成しているにも関わらず、入社以来昇給が1回もなかったのです。絶対に不当な扱いです。更に、残業時間を1年間で100時間短縮し、仕事をかなり効率よくこなせるようになり、「仕事を与えて下さい」と何回もアピールしたにも関わらず、無視されました。より職場の環境を良くしよう、自分自身をレベルアップしようと考えている部下の意志を全く無視したアホ上司でした。私からすると、部下の成長を恐れ、自分保身しか考えていない上司としか映りませんでした。面接でこのことを話すと、在職中の会社の悪口を言っているのではく、意識を持っていると評価をしてもらう企業がほとんどでした。

 この転職ネタは、決して前職の悪口だけを言っているだけではありません。客観的に判断し、妥当と思う部分、ページをご覧になる社会人の方々の参考になればと思い書いています。今改めて思うと、レベルの低い上司や環境のままいると、自分自身のレベルも下がってしまいますね。逆に刺激のある環境に行くと、自分自身が刺激を受け成長しますね。次回は、摂津っ子の面接について書きます。経理というデスクワークの人間がなぜ、勤務時間中に面接に10回以上受けることができたのかをお伝えします。


エッセイの目次へ